昨年暮れにオープン。四川省由来の刺激的な辛みは、今日も新宿オフィス街の客人から心地よく汗を絞っている。「お店のみんなと団結して毎日を楽しくやっています。お客さまに“辛くておいしい”と言われると、すごくうれしい」
現在40代の陳建英さんは中国の福建省出身。2002年に来日し、日本語学校、大学を経て、ケンコーホールディングスに入社。現在は営業マネージャーとして主に「陳麻婆豆腐」新規店舗での接客指導に当たっている。「四川省は中国人から見ても辛い料理を食べる場所という印象。四川省の人はみんな肌がきれい。男女問わずツルツル。辛いものを食べると、きっと肌がツルツルになるんです」
お店の麻婆豆腐は美容にも効果てきめん?「そうなることを望みます。私もまかないで麻婆豆腐をよく食べていますけど、ご飯がすすむ料理ですよね。どんどん好きになりました。おいしいというだけでなく、お客さまの肌までがきれいになったら、私たちもうれしいです!」
昔から接客が大好き。学費を稼ぐためにやった日本でのバイト経験が現在の仕事の礎になっている様子。「日本の人、みんな優しくて、いろいろ教わりました。お客さまの立場に立って、親身に接待するように心掛けています」
若いアルバイトの見本になるように、就業中は接客に気を抜かない。特にお客さまの目線に気をつけている。「お客さまが何を求めていらっしゃるのかを知ることが大事。楽しく食べていただかないと料理もおいしくなりません。お店では麺の固さ、油の濃さの希望にも応じています」
社内に「陳」姓が多いため、業務用に日本名を別に持っている。その名前「若葉瑞希(わかばみずき)」は自ら考案したという。「瑞希は“希望が多い”という意味。若葉は“ずっと若いままで”という気持ちを込めて。今は20歳の気分です(笑)」
常に笑顔がはじける。そんな明朗なる陳建英さんに惹かれてお店に通う人もこれから増えてくるに違いない。「私の記事を見てお店に来てくれる人もいますかね?だったら、なるべくこのお店にいるようにしなきゃ(笑)」
関西、中部圏の店舗へ応援に出ることもしばしば。「旅行みたいで楽しいですよ」と笑い飛ばすバイタリティーもまた、麻婆豆腐の辛みから生み出されているのかもしれない。
< 写真/星野洋介 文/賀来タクト >
[住所]東京都渋谷区代々木2-2-1小田急サザンタワー3F
新宿サザンテラス
[TEL]03-6276-0234
[営業時間]11:00~22:00
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