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HOKUOパンができるまで vol.8

パン作りの最終工程「焼成」のお話も今回で最後。パンによって使い分けるオーブンの話から、焼成職人にとって必要なことなど、前回に続いて高橋ことのさんにご登場していただきます。

 

オーブンと一口に言っても、いろいろな種類があるんですよね?

HOKUOでは、リールオーブン、ラックオーブン、デッキオーブンの3種類を主に使っています。

それはやっぱりパンの種類に合わせて使い分けているということですか?

そのとおりです。

それぞれのオーブンの特徴を教えてください。

リールオーブンは火力の微調整がしやすいオーブンです。オーブンの上側、下側両方からの調整が可能なので、例えばメロンパンやソフトフランスのように、パンの表面をやさしい色合いに焼きあげたい時は、上側の火を消すなどして微調整をします。

ああ、なるほど。リールってことはくるくる回るわけですか?

そうです。オーブンの中に天板(てんぱん:オーブンに入れてパンを焼くときに使う四角い皿状の鉄板)を最大6枚まで乗せることができるトレーが8段あり、それを観覧車のようにゆっくり回しながら焼いていくことができるのが特徴です。

ラックオーブンのラックというのも、家にあるような棚をそのままイメージしたらいいんですか?

まさに。パンの乗った天板を12段ある棚(ラック)に乗せて、そのままの状態で棚ごとオーブンにいれるので、沢山のパンを一気に焼きあげることができるんです。そしてリールオーブンとの違いは蒸気を出すことができるという点なんです。

蒸気ですか!?

とろ~り4種のチーズフォンデュやエピなど、ハード系のパンは蒸気を吹きかけることによってパンにボリュームがでて、中はしっとり、表面がパリッとした食感になるので、蒸気はとても大切なんですよ!

そして最後のデッキオーブンなんですが。これは?

温度の微調整や蒸気を出すこともできる便利なオーブンです。小型なので大量に焼くことはできませんが、店舗などにも設置することができる省スペース型のオーブンです。現在はパンド・ミーを中心に焼成しています。

やっぱりパン屋さんはすごいなあ。パンに合わせてオーブンを使い分ける、当たり前のようですけど、ここにもきちんとおいしさの秘密があるのがわかりました。

ありがとうございます!

 

 

 

 

さて、では3つのオーブンで焼きあげるそれぞれのパンについて教えてください。

はい。

まずはリールオーブンで焼きあげるメロンパン。

メロンパンは網目の焼きが命なので、そこがしっかり出るか出ないかというのを常に気を配っています。

やっぱりさまざまな条件やコンディションによって同じ時間で焼きあげても仕上がりが違ってくるものですか?

違いますね。だから目安の時間より1回分だけ多くトレーを回すこともあったり、逆に少なくしたり、そういった調整は絶対に必要ですね。なにせ、メロンパンは、まずは見た目が--。

命!

ですから(笑)。

続いて、ラックオーブンで焼きあげるとろ〜り4種のチーズフォンデュ。これ、前から聞きたかったんですけど、やっぱり焼きたてのものはチーズがとろとろのアツアツなんですよね?

もちろん。

食べてみたいな〜。

おうちでもあたためていただければとろ〜りとした食感を楽しんでいただけますよ。

このパンの難しさは?

少しでも焼成の時間が長かったら、中のチーズが吹き出してしまってロスになってしまうんですよ。

それってどうやって見分けるんですか?

外の焼き色で見分けるしかありません。

へー。職人の目を光らせているわけですね。

そうですね(笑)。

デッキオーブンで焼くパンド・ミー、あのふっくらした焼きあがりのタイミングを見極めるのも難しそうですね。

これもやはりちゃんと見る、ということに尽きるんですよね。

 

それって、教わってできるものなんですか?

もちろん先輩方から教えていただくことも大事ですけど、基本は時間をかけて見ておぼえて、自分の中にしっかりした基準を持てるようにならないといけないですね。そうしてはじめて

ような気がします。

(ワナワナ)

どうしたんですか?

いや、なんか頭が下がる思いで、感動に震えてしまいました。

(笑)。

焼成のお仕事、どこにやりがいを感じますか?

できあがりを見られること、

って感じられるのが一番のやりがいです。

開発から仕込み、成形とみなさんの想いが形になる瞬間ですもんね。おいしくいただきます。

そう言っていただけるのが何よりうれしいです。

これからもおいしいパンをたくさん作ってください。

はい。ありがとうございました。

 

 

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