ヨットインストラクター矢口哲平さん/小田急ヨットクラブ
片手で舵(かじ)を操作しながらもう一方の手で帆を緩め、風に向かって進んで行く。「風下から風上に向かって進むこともできるんです」と笑いながら、アクタスと呼ばれる最大6人乗りのヨットを操るインストラクターの矢口哲平さん。風を切って進むことの心地よさ、海上からの眺めの雄大さを教えてくれる。江の島の背景にはくっきりと富士山が見えた。
高校時代、部活動の競技ヨットに没頭し、大学でもヨット部に多くの時間を捧げた。会社員として勤めたこともあるが、海の仕事をしたいとたどり着いたのが、小田急ヨットクラブ。ヨットマンの聖地、江の島だった。
「自分は恵まれているんだと思います。海が仕事場ですから。自然を相手にすることは、毎日少しずつ違っていて、だからこそ面白いんです。私たちがしっかりと安全を確保しますから、ただゆっくりリラックスして、この環境を楽しんでいただけたらと思うんです」
年間250日はヨットで海の上にいるという矢口さんの仕事は、初めてヨットに触れる初心者も安全に海を楽しむためのサポートをすること。そのためにトレーニングをし、天気図を読み解いている。新宿からわずか1時間電車に揺られるだけで、透き通った海があり、そこに誘(いざな)ってくれる人がいる。毎日違う表情を湛(たた)えて、江の島は今日も待っている。
1/体重をかけてヨットを操る矢口さん。年齢を問わないスポーツだという。2/江の島の背景には、富士山がくっきりと。
3/クラブ内には紐の結び方を示したオブジェも。
写真/平野太呂
文/村岡俊也
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矢口さんが片瀬江ノ島の好きな場所やおすすめスポットを紹介。
江の島ヨットハーバー センタープロムナードの先にあります。歌を歌ったり楽器を演奏したりしている人もいて、のんびり海を眺めるのにいい場所です。
昔ながらの民宿や磯料理店のある路地です。観光客が少なく、落ち着いておいしい食事がいただけます。
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