まちのプロフェッショナル OP PERSONVol.34

小笠原剛さん

代田と青森をどんどん近づけて
食と日常を豊かにしていきたい
店長 小笠原剛おがさわらたけしさん
DAITA DESICA フロム青森

小笠原剛さん
旬の野菜や青森ゆかりの商品を陳列する小笠原さん
  1. その商品を載せる木製の陳列棚を制作したのが、近所にある姉妹店「ダイタデシカ、」。同姉妹店からもたらされた食器類や子ども用のおもちゃも、店内では販売されている。
  2. 米穀店としての看板商品は、「代田米」(1.5kg/1,620円)と「たくろん米」(2kg/1,080円)。
  3. また、店舗の入り口には、子ども向けのフリーペーパー『いただきます!の学校』(季刊)も配備。食育の一環で編まれたリーフレットで、野菜の調理法などが楽しいイラスト付きで紹介されている。

商品の向こう側にあるストーリーをお客さまに伝えたい

 昨年4月にオープン。青森の農業法人による直営店は、30数年間、青森を出たことがなかった男の手に委ねられた。

 「東京は歩くのが速い人が多いというイメージがありました。でも、ここ代田は流れがゆっくり。生活があって、ご近所付き合いもある。この場所なら何かができる、と思いました」

 月2回、同所で開いていた「朝市」がお店の前身。小笠原さんは青森で農作業をするかたわら、月2回、東京に通い、バイヤーの経歴を買われて、そのまま店長職に就いた。

 「うちは米穀店なのですが、旬の野菜なども置いています。基本的に、どこでも買えるようなものは置いていません。青森に行くか、ここに来ないと買えないものが中心です」

 農家と直接話し、現地で食べてみてから仕入れを決める。自らの足を使った商品開拓が独自のカラーを打ち出した。

 「農家さんと話したことをスタッフに伝えて、さらにスタッフからお客さまに伝わるようにしています。ただ仕入れするだけなら誰でもできる。それはDAITAではない。商品だけでなく、その向こう側にあるストーリーを販売したいんです」

 青森を出て、初めて地元を客観視できたという。

 「いいものがいっぱいあるのに、PRがうまくない。長芋もゴボウもメロンもブドウもニンニクだって採れる。海に囲まれていますから、イカやサザエ、サバも美味しい。青森はりんご、ねぶた祭、さくらまつりだけじゃないんです(笑)」

 お客さまが青森で農業体験ができる会員制度も配備。昨年は店舗の外にカブトムシの小屋を作り、生まれた卵を成虫にまで育てた子どもに記念のバッジを配布したりもした。

 「青森、カブトムシもいっぱいいるんです。東京しか知らない人には青森が田舎になればうれしいですし、代田と青森を近づけて食と日常を豊かにしていけたらと思っています」

 シニアから小学生まで、取材中も客足が途切れない。店長の明るい津軽弁がそのまま店舗の温もりになっている。

 「私で免疫をつけてもらえれば、青森に行かれたとき(現地の言葉が)聞き取りやすくなると思いますよ(笑)」

 いや、ここがすでに青森だった――。そんな感触、この“代田でしか”味わえない。

< 写真/星野洋介 文/賀来タクト >

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DAITA DESICA フロム青森

[住所]東京都世田谷区代田3-58-7 世田谷代田キャンパス内 (小田急線世田谷代田駅徒歩1分)
[TEL]03-6805-2538 [営業時間]11:30~19:30(水曜定休)

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