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HOKUOパンができるまで vol.9

今回は、「成形」と揚げパンのクライマックス「揚げ物作業」の現場にお邪魔して、いろいろとお話を聞かせていただきました。揚げパンの世界もおもしろい!

 

いきなりなんですけど、クロックドーナツとカレーパン、成形的にはどちらが難しいんですか?

どちらもそれぞれの難しさがあるのですが、私はカレーパンのほうが難しいですね。

形的にはクロックドーナツのほうが複雑なので難しそうに見えますね。

ああ、そうかもしれないですね。でもカレーパンの場合は形というよりも、中に具が入っているのがポイントなんです。

と言いますと?

真ん中にカレーをきちんと詰めないと揚げ物作業の段階で問題が発生するんです。

マジですか! いったいどんな問題が?

形がいびつだとフライヤーに挟まってしまったり、具が偏っていると、均一な色に揚がらなかったり、生地に穴が開いたりするんです。

それは大変ですね。

そうなんです。だから具をいかに真ん中に詰めるかというのに神経を使いますね。

これまでもパンづくりの工程をたくさん見させていただきましたが、共通するのは、シンプルなパンや形のものほどじつは難しいということですね。

あ、そうかもしれません。

一方で、クロックドーナツのあの結び目のような形をつくるのも簡単ではないんですよね?

はい。まず生地をまっすぐな棒状にするのが難しくて。

はいはい。

そして手に引っ掛けるようにして8の字に成形していくんですけど、気をつけないと8の字の左右でどちらかが大きくなったり小さくなったり、バランスが悪くなってしまうんですよ。

コツはあるんですか?

生地を引っ張りながら巻いていくといいよ、と先輩にアドバイスしていただいて、それがすごく自分の中にしっくりきました。

なるほど。三浦さんが成形したパンがどんなふうに揚がるのか、楽しみです!

 

 

 

 

揚げ物作業のお仕事も、楽しそうですね。

ま、そうなんですけど(笑)。

当然、それだけじゃないよと。

はい。やっぱり、生地の状態で揚がり具合がぜんぜん変わってくるので、揚げパンの場合はそれがよりダイレクトに反映されるように感じますね。シビアですよ。

どの段階で一番変わってくるんでしょう?

発酵ですね。発酵が早かったり遅かったりの差でボリュームが出たり出なかったりという差がありますから。

見た目のイメージだと、わりと豪快に揚げたらいいのかななんて思ってました。

僕もやる前はそんなふうに思ってたんですけど、いざやり始めると大変でした。

揚げる前に一番気にするポイントは何ですか?

成形の段階での生地の温度とこね上がりの時間ですね。すべて記録してこちらに回ってくるんですけど、それだけじゃなくて、実際に触った感じを成形の担当者からじかに聞いたりもしています。今日の生地どうだった?みたいな感じで。

へー。取材してるんですね!

だから数値通りには決していかないというか。もっと言えば、揚げてみるまでわからない。

じゃあたとえば、温度が高めの数値が書いてあるけど、揚げてみたら意外と発酵が進んでなくて思ったように仕上がらなかった、みたいなことがあるわけですか。

まさにそうで、そんなことがしょっちゅうですね。

いったい、何を信じたらいいんでしょう?

(笑)。揚げ物作業だけでうまくできることはないんですよ。だからそれはもう仕込みから成形といったすべての工程を信じてやるということですね。

おお、カッコイイ!

いやいや。でも本当にそういうことなので。

クロックドーナツとカレーパンではどういった違いがあるんですか?

クロックドーナツは中身が入っていないので軽いんですよ。だから油を少なくしてうまく流れるようにします。逆にカレーパンは具が入っていて重たいので、油の量を増やします。

 

油の量を調整するんですか?

そうですね。そこをやらないとパンが泳いじゃったり沈んだりしてしまうので。

あとは当然揚げ時間もパンによって細かく違ったりするんですよね?

クロックドーナツはだいたい3分弱で、カレーパンはちょっと長くて約4分半です。揚げているあいだに、これから揚げるパンの発酵具合を見たりしなければいけないので、揚げ物作業が始まったらバタバタしてます。

フライを担当して、あらためて気づいたパンづくりの面白さは?

パンはタイミングが命!っていうことですね。いいものができた時は、そのパンすべての工程がうまくいったということですから、それを確認できるというのはすごくうれしいですね。

なるほど。今日はお忙しいところありがとうございました。これからもバンバン揚げてください!

はい!

 

 

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