まちのプロフェッショナル OP PERSONVol.29

ハダノ浪漫食堂 小桧山茂雄さん

地域活性化を進めていく延長に地域貢献がついてくると信じています
代表 小桧山茂雄こひやましげおさん/ハダノ浪漫食堂

小桧山茂雄さん
カウンター席へ手を伸ばして料理を手渡す小桧山さん。
  1. 中間色の照明とともに店内をカラフルに彩るステンドグラスには、山、水、桜、落花生、タバコの葉など、秦野を象徴する名物が刻まれている。
  2. 店内には大正の気分を彷彿とさせる手製のポスター、メニュー表に加え、四畳半ほどの畳敷きの個室スペースも用意。
  3. 秦野で採れた具材を使っての定番メニュー「本日のてんぷら盛り合わせ」「浪漫のおでんうどん」「本日の熟成魚」の3種。いずれも箸が止まらぬ絶品料理。

こんな素敵な街を生活の場にしておくだけではもったいない

 2016年4月22日オープン。秦野市の情緒に大正ロマンというコンセプトを掛け合わせ、店名に収めたその飲食店は、目に優しい内装がまず大きく目を引く特徴となっている。

 「日本と西洋の文化が混在した大正期は、みんなが上を向いて明るく生きていた時代。ご年輩の方には懐かしさ、若い人にはレトロな中に新しさを感じてもらえたら、と」

 店内の温もりそのままの笑顔をたたえる小桧山茂雄さんは「だしソムリエ」の資格も持つ。地産地消をモットーに編み出される絶品料理の数々に、舌鼓を打つ常連客が多いのも納得だ。もっとも、料理だけがこのお店のメニューではない。

 「人が人を呼ぶ“人検索”の場にしたいんです。“あそこに行けば何かある。何かのきっかけがもらえるかもしれない”。みなさんがそんなふうに思ってもらえたら最高ですね」

 一介の会社員だった8年前、飲食店を営む夢を持つ一方、小桧山さんは地域活性化団体『ココハダ』を仲間と立ち上げ、秦野という街を生かすための活動に没頭してきた。

 「この素敵な街をただ生活の場にしておくだけではもったいない、と。でも、貢献事業だけの“現状維持”で終わらせたくはありませんでした。地球でいえば、僕ら『ココハダ』はマントル。グツグツと地表を沸騰させ、活性化を進めることで、地域への貢献につなげられたらいいなと思っています」

 階上にコワーキングスペースも備えた店舗は、飲食を通して「人とのセッション」が弾む社交の場であり、活性化活動のための作戦基地だともいえる。いや、そのなごやかさにおいて「サロン」という表現の方が似つかわしいだろうか。

 「やっぱり“人”ですよね。人と人が出会うことで、街を生かすためのアイデアも生まれてくると信じています」

 表情は穏やかだが、心意気は熱い。「やるからには一番を目指すつもりでがんばりたい」と声を弾ませる。

 「お店も地域も一緒に盛り上げたいです!かなうなら“地方活性”の手本になりたいですね。今後も地道に地域のみなさんと努力を続けるつもりですし、それが僕の人生です」

 今年45歳。「まだまだここから」と加える。挑戦のロマンを秦野にてご賞味あれ。

< 写真/星野洋介 文/賀来タクト >

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ハダノ浪漫食堂

[住所]神奈川県秦野市栄町1-13 花輪第2ビル [TEL]0463-68-8466 
[営業時間]昼食 11:30~15:00(L.O.14:00) 夕食 17:00~23:00(L.O.22:00)
[定休日]毎週月・火曜日

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