まちのプロフェッショナル OP PERSONVol.42

小田義仁さん

「おいしさ」を何倍にも大きくして
お客さまに楽しい時間を過ごしていただきたい
沼津すし之助 新百合ヶ丘店 小田義仁おだよしひとさん

小田義仁さん
レーンに到着した「地魚三点盛り」の紹介をする小田さん。
  1. 調理中の板前が目に入る見晴らしのいい明るい店内。
  2. 子ども連れファミリー5~6人なら無理なく対応できるテーブル席も完備。
  3. 新百合ヶ丘店で一番人気のメニュー「地魚三点盛り」(560円)。
    毎朝、沼津港から届けられる日替わりの地魚2種+駿河湾地アジ1点という組み合わせ。日替わり&数量限定のネタにつき、その日、どんな魚が食べられるのかは来店してのお楽しみ。常連客には「今日は何があるの?」と、よく声をかけられるとか。「その日にネタがわかる楽しさがあるんです」(小田)。

「にぎりたてのお寿司」で味わう、沼津直送の豊かな地魚

 昨年11月1日にオープン。店名にあるとおり、静岡県沼津に本店を構える、おトクで本格派のにぎり寿司店だ。「腕のいい職人がにぎる本物のお寿司を、リーズナブルな価格で提供させていただいております」
 「お客さま係」として店舗に立つ小田さんは、優しい笑顔の中にほんのりと自信をにじませながらお店を紹介する。「回転寿司のような気軽さがありつつ、高級寿司店ほど敷居は高くない。ちょうどいい感じではないでしょうか(笑)」
 テーブルの間には「回転寿司」でおなじみのレーンが設置されている。しかし、店内を循環しているわけではない。注文されたお寿司が、にぎられてすぐ、レーンに乗って運ばれてくる仕組み。いわゆる「特急レーン」に特化した配膳システムだ。味と鮮度を大切にしようとする意識が映える。「板前が注文ごとににぎっていること、その“にぎりたて”のお寿司を提供させていただいているということ。そこが大きいですね。店内では板前のにぎる姿も見られます」
 看板となる素材は、沼津直送の地魚。駿河湾海溝を擁する特殊な海からは、ごそ、げほう、でんでんといった地元のスーパーでも見かけないような深海の珍味が運ばれてくる。「ごそはおいしいですね。普通の白身魚より歯ごたえも味わいもあって、個人的にオススメです。沼津に住んでいる人もあまり食べたことはないのではないでしょうか」
 実は小田さん、厨房経験もあり、寿司もにぎることができる。切り身を見るだけで、魚の種類がわかるという。「自分の強みになるところです。お客さまに尋ねられたら答えられますから。板前がおいしいものを作るのは当たり前。それを私たちホールの人間が何倍にもしなければいけない。おいしさは掛け算で大きくできるんです。そこが“お客さま係”の難しさであり、面白いところでもあります」
 かつては「忍者か超能力者になりたい」と考えていた。「お客さまが欲しいものを素早く察知できる能力ですね。従業員にも、いい“気づき”ができるように指示しています」
 日々、会計時に仕事のゴールがある様子。「お客さまが笑顔でお帰りになるとき、やりがいを覚えます。“ありがとう、楽しかった”などのお声をいただけるうれしさは言葉にできません」

< 写真/星野洋介 文/賀来タクト >

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沼津すし之助 新百合ヶ丘店

[住所]神奈川県川崎市麻生区万福寺1-17-1 小田急アコルデ新百合ヶ丘北館3F
[TEL]044-543-9643
[営業時間]11:00~22:00(L.O. 21:30)無休

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